寺子屋の日々是好日

子どもたちの成長を実感する時

春休みに入りますね。

おうちの方はまた大変な時期がやってきましたね

鳥羽見寺子屋は春休みは13時からやってますので、遠慮なく送りこんでいただいて構いませんよ笑。今年は結構すいています。

 

中3の公立高校が決まった子たちが、高校のオリエンに行って宿題をもらって帰ってきましたが、その量に凹んでおりました。

それにしても今はどこも宿題宿題ですね。また、それ用の教材も本当に色々。

進学校に比べたらなんてことない量ではありますし、基本的な部分の復習をしておいてほしいという親心的な教材ですが、やっと受験勉強から解放されたと遊んでいた一週間が終わり、宿題のせいで、結果的に受験が終わっても寺子屋で宿題をやる中3ズ。

まぁ、「宿題が多い!」となんやかんやと言いつつも、どの部活に入ろうかとか、中学ではなかった学園祭のこととか、あーだこーだ自由に言える楽しい時期ですし、なにより自分が行きたかった高校に行けるので、あれこれ悩まなくていいのはいいですね。

私自身はあまり高校のことはマジメに考えず公立受験に失敗して、教師が選んだすべり止めに行くことになったので、そんな前向きに考えることはなかったのですが、それを考えると、やっぱり「行きたいと思える高校を見つけろ!」と言い続けるのは大事だなと思いましたよ。

偏差値とか周りがどうとかでなく、本人が行きたいところに行けるのが一番ですからね。

自分の選んだ道であれば、失敗も成功も自分の責任と思えますし

そうしないと人間って成長しないですよ。

 

塾の役割として、「いい点を取る方法」「いい学校に入る方法」を重視する「指導」(教育ではない)も世の中にはあって、それは否定しませんが、そういう塾は山ほどありますから、寺子屋としてあえてそこを目指してはいません。

むしろ、たくさんの進学塾がある中、あえて寺子屋に来てる子に、同じこと求めても意味ないですよね。

大事なのは、その子たちが納得して成長すること。

できる限り寄りそって、その子たちの想いの実現のためにサポートすること。

もちろん、「いい点を取りたい」という気持ちがあればそれをサポートするので、成績がいいけど、犠牲にしなきゃいけないこともあるので、「勉強する意味あるかな」という弱気の虫が出る子には、勉強する意義やメリットを説くこともあります。

子どもの心は千差万別です。

寺子屋では目に見えた「成績」よりも、とにかく子どもたちの「心」の成長が大事。

だから、その子たちが主体的に取り組めるようになるように導くことが必要。それには時間がかかります。でも、「教育」ってのはそういうものです。

 

最近、中3ズが、寺子屋終了時に私が忙しくしてると、イスや机の片付けを手伝ってくれるようになりました。

寺子屋はコミュニティセンターを借りてやっているので、毎回片づけをしないといけないのですが、そういうことに目が向くようになった、というのも一つの嬉しい成長です。

もちろん、「指導」としてそれを強制的にやらせるという方法もあります。私も経験ありますが、体育会系はそういう世界でした。「当たり前」だからする。行動から入る、という考え方ですね。昔流行った、強制的な勉強の指導もそうです。考えるよりも、やれと。

それで確かに作法が身につくことありますが、大半の人は「やらされている」気持ちのままですよね。

 

もちろん、「やらされた」経験あるからこそ出来るというのはあります。ベースにあるのは、小学校などでイスを片づけさせたりする「教育」があるからです。

でもそれを、誰に言われるまでもなく、「あ、片づけた方がいいな」と自ら考え、動けるようになったんです。

「やらされている」という気持ちではなく、自分たちで考えて、そうできるようになってくれた方が、本当の意味で「成長したな」と思えます。

見せかけの成長ではなく、高校生にもなろうという歳にもなったので、「これをやらないとな」と自分の役割を感じて実行できるようになったことが、本当の意味での成長だなと。

 

まぁ、「やれ」ってやらせる方がカンタンですよ?

でも、今はそういうリーダーシップの時代じゃないし、「やれ」でしか動かせない状態だと、言う人がいないと動かない人になります。それは子どもの将来のとってマイナスですよね。

もちろん、成長を待つのは時間もかかるので忍耐も必要ですし、「非効率」といえば非効率な方法なんですけど、自分で役割を考えられるって、生きてく中で、とても大事なことですからね。そういう成長をしてくれた方が、少なくとも私は嬉しいです。

それを考えないまま大人になると、いくらいい大学出てようが、「育児は女の仕事だろ?」とか「自分には何も責任がない」と平気で言っちゃえる大人になりますからね。

 

だからこそ、みなさんにも、こういう、一見ささいに見える部分の成長でも、認めて、褒めてあげてほしいですね。

勉強よりもよっぽど大事なことですから。

  • この記事を書いた人

メンター 田中聖斗

名古屋市守山区で地域の学び舎『鳥羽見寺子屋』を主宰。塾に行けない・行きたくない子の学習指導や、子どもたちの学びを促す特別授業をやっています。子どもたちに寄りそうことを重視し、どんな子でも受け入れています。作家・企画屋・家庭教育アドバイザー・教材開発者です。花粉症の舌禍免疫中のため、現在は年中メガネです。

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