高校受験対策

愛知全県模試がマークシートに対応!2022年度から愛知公立高入試はマークシート対策必須です

鳥羽見寺子屋では10/30日に実施する、
令和4年度の第4回愛知全県模試の問題用紙が届きました。

毎回、問題送ってもらったり送料やら代引き手数料で計3000円くらい取られて涙目ですが💧、届いてよかったです。

なぜなら!

今回から、

解答用紙が「マークシート」になったから!
(中3のみですが)

 

これはずっと言い続けてきたことですが、

今年度から、愛知県の公立高校入試制度改革の一環として、解答用紙が「記述式」から、「マークシート」に切り替わります。

中には定期テストでマークシートを導入している中学もありますが、そうでない中学も多く、当然マークシート慣れしていない子も多いので、本番でつまずかないためにも、マークシート慣れしておかないといけません。

つまり、

愛知県の公立高校入試では、マークシート対策が必須!

というわけです。

私立高校でもマークシートを採用している高校も少なくないので、私立高受験者でもマークシートに慣れておく上では有効です。

 

全県模試のマークシートはどうなった?

さっそく解答用紙を見てみますが・・・

まだ実施していない所も多いので一部ぼかしています

さすが、愛知公立高入試問題にソックリ作る全県模試です。

予想したとおり、全5教科、愛知県が発表したマークシート解答用紙のイメージそのままです。

愛知県教育委員会「マークシート」による学力検査の実施についてより

もっとも、愛知県教育委員会によると、これはあくまでもイメージ、ということなので、模試でもまったく同じ問題数になっているわけではありません。

だから、本当の意味で「ソックリ」になっているかはわかりません

今年の受験が終わって、解答用紙が公開されて初めて「正しい」姿がお目見えするわけですからね。

それでも、とくに「大事だな」と思ったのは、受験番号を書く欄です。

全県模試の解答用紙

「受験番号」が「生徒コード」になって、桁数も1桁違いますが、上に数字を書いて、下にマークも打つ、というのもしっかり採用されており、これが本物ソックリに作ってあることは非常に重要です。

「こういうものだ」と慣れておけば、本番でもスムーズに書き込むことができますからね。

 

中学生は平気で初歩的なミスをする~マークシート慣れする意義~

でもそんなの当たり前じゃない?

って思う人も多いかもしれませんが、

模試をやっても、受験番号とか名前を書かない子が何人もいるんですよ!

もちろん模試なのでこちらで指摘するのですけど、

これ、本番だったらどうなります??

怖いですよね。

まぁ、そうならないように、公立高入試のマークシート用紙も、「名前」+「数字」+「マーク」のトリプルチェックができるようにはなっているのでしょうが、「名前が書いてあれば絶対に大丈夫」とも言えませんからね。

そういう不安は少しでも取り除いておいた方がいいでしょう。

なかには、試験で「書いたはずだけど、おぼえていない」という不安を抱えたまま結果を発表を待つ子もいます。これが、「慣れ」ておくことで、「おぼえてなくても、書いていた」という風になりますので、やはり、「マークシート慣れ」しておく意義はあります。

また他にも、

どれくらいの時間がかかるのか?

どんなミスをしてしまうのか?

そういったことがわかるのも、「マークシート慣れ」の意義ですし、

濃く書きすぎて、消しゴムで跡が残らないように消すのが大変!

とかそういうのもわかることも大事ですね。

そんな理由で、「マークシート用」の消しゴムも存在します。
実際に使ったことはないので効果のほどは不明ですが・・・

あ、ちなみに、公立入試の解答用紙は、教科によって色が違うところから、マークシート用の厚手の紙になっていると思われますが、全県模試は普通の紙(問題用紙と同じ材質)ですので、「消え方」は違うと思いますのでお気を付け下さい。

 

数学は特に要注意! 初見だと絶対にバグる!

特に数学の問題は、結構やっかいです。

愛知県の公立入試は、

 大問1:基礎的な問題(計算など)

 大問2:文章題(グラフなど)

 大問3:文章題(図形など)

の3部構成が通例です。

公開されたマークシート解答用紙を見ても、それは踏襲していることがわかります。

愛知県教育委員会「マークシート」による学力検査の実施についてより

しかしやっかいなのが、全部選択問題じゃないということです。

大問1と2だけは、4択。

答えの候補の中から選ぶだけなので、今までよりも計算ミス、転記ミスを気にしなくてもよくなったとは言えます。

愛知県教育委員会「マークシートによる学力検査Bの実施について」より

しかし大問3は、数字をマークしないといけません

愛知県教育委員会「マークシートによる学力検査Bの実施について」より

上記のように、1つの数字が当てはまる部分ごとにマークしていく、とても面倒くさい作業になります。

とくに厄介なのが分数で、普通は「分母から書け」と指導されているのですが、マークシートは「分子から」マークさせます。

この、「分母から」か「分子から」かで、文字通り結果が天と地ほども変わりますので、この慣れは必須です。

 

「マークシートならでは」の意外なミス

さらに、マークシートで気をつけてもらいたい話が、他県でよくある「失敗例」です。

他県ではすでにマークシートの入試が主流ということで、いろいろと「マークシートならではの失敗」エピソードを聞きます。

特にマークシートならではだな~と思うのが、

飛ばした問題があるのに、続けてマークしてしまう

ということがよくあるそうです。

そもそも、公立高の入試問題って、私立高校と違って「その学校(が求める生徒)のレベル」に合わせて、個別に作っているわけじゃなく、基本、どの高校でも使える問題を作ります。

ここ愛知県では、その問題が1パターンしかありません。

なかには難易度が3パターンくらいに分かれていて、高校がそれを選ぶ、高校が問題を作れるという都道府県もあります。

つまり、勉強が得意な子が集まるトップ高も、勉強が苦手な子が集まる高校でも、一律に同じ問題で受験するわけです。

そうなれば問題はとうぜん、とても簡単な基礎的なものから、多くの子にとっては絶対に解けない問題もある

カンニングは解けない問題があるから

しかしそもそも、愛知の公立入試問題はたいがいが1問1点です。

そして近年はどの教科も問題も長文化傾向にありますから、時間は思った以上に短い。

ですから、そういった「捨て問題」をどうするかも受験で勝つためのテクニックの内です。

稼げるところで稼いだほうが現実的だからです。

でも、ってことは飛ばすわけじゃないですが。

これまでの記述式の場合、解答用紙に「g」などの単位がついていたり、「x=」みたいなものがついているので、よほど書き間違えることはありませんでしたが(そういう記号がつかない社会はたまにある)、マークシートは次の問題もその次の問題も、選択肢の数は変わらず、無機質な記号がならびがちです。

ということは、1つ2つ飛ばしたときに、どこを飛ばしたかわからなくなることがあるそうで、解答欄と解答のマークがズレてしまうことが発生するらしいです。

中学生ですもん、十分にあり得ますよね。

ゾッとすることに、1問飛ばしたことを忘れて、全部ズレてしまって、後から必死になって消して書き直す・・・といったこともあったそうです。限られた受験の時間の中の、大きなロスタイムですね。

こういったことも、本番で失敗したら取り返しがつきません

飛ばしたところに印をつけておくとか、マークシート形式のテストの「解き方」に慣れておく必要があるのです。

 

マークシートに使うのは鉛筆? シャープペン可?

これは永遠の課題ですが、マークシートに使うのを「鉛筆にせよ」と指定してある私立高もるようですが、愛知県公立高入試の場合は、先に出た資料にも、

解答は、すべてマーク欄をHB以上の濃さの黒鉛筆(シャープペンシルも可)で塗りつぶします。なお、ボールペンは使えません

と書いてあります。

シャーペンOKです。

濃さは昔から定番の「HB以上の濃さ」ということなのでもちろん、「B」系ならなんでもOKということですね(H系やFはダメ)。

最近は小学校入学時に「最近の子は筆圧が弱いから2Bで」と推奨されるので(個人的にはアホな説だなと思いますが※)、HBを使わずBのシャーペンを使っている子もいますが、どちらにしろ安心です。

※「筆圧が弱いから」という理由で推奨される2Bですが、少なくとも寺子屋では、筆圧が弱い子なんてかなり少なく、むしろ濃すぎて消しても残るので、「変えた方がいい」と言うことが多い(たいがいの子は中学年くらいになったらBかHBに変えた方がいい)
消しゴムも2B用が存在しますが、矛盾してる気がします・・・まぁ、滑らかに書けるから、という理由もあるようですが、大概は「持ち方」が悪くてなめらかじゃないことがほとんどのように思います。

最近はマークシート用の鉛筆だけじゃなく、芯がかなり太い1.3mmのマークシート用のシャープペンもあり(消しゴムとセットもある)ので、そういったものを使うのもありですが、できればシャープと鉛筆は両方持っておきたいですね。

中学受験ではダースで買う人も

ネイビー系が多いですが指定は黒なので黒系がよいかと

とはいえ、シャープペンシル(和製英語)は英語で「メカニカル・ペンシル」とくらい、メカニカル(機械的)な構造をしていますから、ちょっとでもトラブルになったら他の物に変える潔さがテストには欠かせません。

特に普段からシャー芯を折りやすい子の場合は、割り切りも大切ですからね。

 

模試も大事だし、マークシート用の教材も出ますよ

愛知全県模試は残すところ、今回も含めて2回。

過去問は基本的にマークシートではないため、マークシートの練習というのは結構数えられる機会になっています。

そういったことを踏まえて、「マークシート対策」の機会は重要です。

とにかく、「まったく対策しない」で本番を迎えないでいただきたいなと。

そんなことで、本来の実力を発揮できないで受験に失敗するなんてダメですからね。

寺子屋でも取り扱っている塾教材会社「学書」さんでもマークシート式の演習教材というのが今年出ましたし、市販の予想問題集もマークシートに対応するものも出てくるでしょう。

また、これも塾教材ですが、「模擬テスト」というのもあります。

塾とか、自宅で模試をするように、本番形式で複数回の模擬テストができる教材ですね。

それが今年、マークシートに対応します。

全県模試を開催している学悠出版さんの「愛知県版 入試対策模擬試験6回」も、学書さんの「愛知県版 入試6回」も、それぞれマークシート形式を導入されました。

塾では手に入る教材ですが、塾ではマークシート形式にバッチリと合わせた対策をすることができるんですね。

だから逆に、塾に行ってない人との差がますます広がるんでないか??

と本当に不安です。

ですから最低でも、今年からの受験生は、全県模試は1回でも受けておいた方がいい!

と思います。

 

鳥羽見寺子屋で、高い送料や人件費を考えると赤字でも「全県模試」を続け、さらに塾に通っていない子でも自由に参加できる、オープン参加にしているのは、

「もっとこの大事さが伝わってほしい!」

という想いからです。

子どもたちには望むべき道を進んでほしいですからね!

 

11/11追記

上記で説明した教材と、教育委員会が出した「マークシート見本」と活用法を以下のページで解説しています!

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  • この記事を書いた人

メンター 田中聖斗

名古屋市守山区で地域の学び舎『鳥羽見寺子屋』を主宰。塾に行けない・行きたくない子の学習指導や、子どもたちの学びを促す特別授業をやっています。子どもたちに寄りそうことを重視し、どんな子でも受け入れています。作家・企画屋・家庭教育アドバイザー・教材開発者です。花粉症の舌禍免疫中のため、現在は年中メガネです。

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