プログラミング教室

ショートアニメプログラム大賞2024の結果発表

かなりお待たせしてしまいましたが、春に実施した、鳥羽見寺子屋のプログラミング教室のミニコンテストである「ショートアニメプログラム大賞2024」の結果発表です。

ショートアニメプログラム大賞2024 - 鳥羽見寺子屋
ショートアニメプログラム大賞2024 - 鳥羽見寺子屋

鳥羽見寺子屋のプログラミング教室参加者によるミニコンテストを実施します。 ※一般の方からの応募は受け付けておりません。 プログラミングコンテストについて 寺子屋のプログラミング教室利用者のみを対象とし

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なお、ミニコンテストなので、昨年実施したプログラミングコンテスト2023のような表彰式は行わないものの、賞状や副賞などはあります!

メンター

現在、メインのプログラミングコンテスト、「プログラム大賞2024」が開催中で、12月に表彰式を行うので、そこで一緒に表彰しようかなと考えております。

今回、Scratchを使ったアニメーションプログラムに絞ったコンテストということもあって、まだまだ始めたばかりでアニメーションプログラムをあまり作ったこともない子もいましたので、エントリーは10名、11作品が集まりました。

審査について

前回のコンテストと違って「ミニコンテスト」ということで、プログラミング教室の参加者(コンテストにエントリーしていない人も含む)が審査員。

メンター

そのため、今回は「子どもにわかる・ウケる内容」であることも重要なポイントでした

純粋に自分が「おもしろい」と思うものを評価してもらう形にして、それぞれ5点満点で作品を評価してもらいました。

メンター

審査項目が多いと大変なので、シンプルに「面白さ」だけの評価としました。

また、可能なら作品に対してのコメントももらいました。

他人の作品を評価することは、自分の作品作りのプラスにもなりますので、さっそく、「このアニメーションいいな」と思ったプログラムをパクって参考にして、自分の新たな作品に活かそうと試みている人もいました。

メンター

「学ぶ」の語源は「真似ぶ」から来ているという話もありますからね。

集計した得点の平均点で順位付けをして、1~3位を公表していきますが、まずはエントリー作品の紹介から!

エントリー作品の紹介とコメント

エントリー順に作品を紹介し、審査員の子どもたちからもらったコメントも掲載します(ネタバレ含む)。

作品は基本的に「長くても3分くらいのショートアニメ」というものであれば、どんな形式でもOKとしているため、特定のキーを押したりクリックが必要なものもあります。

メンター

画像をクリックでScratchでの作品にジャンプします。スマホだと横向きの方が見やすいと思います
(キーボード操作が必要なものはスマホ版を用意しました)

No.1 じゃんけんの争い

じゃんけんをするペンギン同士のやりとりをアニメーションで表現した作品です。キャラクターを自分でマウスで描いてくれました。

ここがよかった!

「勝った時のペンギンが回るところがすごい」
「ずっとあいこの所がおもしろい!!」
「ペンギンがかわいい」
「子どもにあるあるのお話だなと思った」
「ふたりの友情がわかる」

こうしたらよかった!

「展開はおもしろいが、アニメーションがはじまるタイミングが少しおそいのがおしい」

メンター

テーマは「じゃんけん」というありふれたもので、アニメーションにならない感じがしましたが、「永遠に終わらんじゃん!」という子どものじゃんけんあるあるを一つの作品にしたのがスゴくよかったですね!

No.2 メンタの大冒険

メンターを主人公にした(らしい💦)、アニメーション作品です。え?

ここがよかった!

「敵をぶちぬくのがおもしろかった」
「作ったキャラがすごかった」
「『くらえ』とか『ぐは』とか、音声とあいまっておもしろい」
「音声がついてて、吹き出しを読まなくても話がわかるからいいね」
「メンタが敵をたおしていくところがすごくざんしんでおもしろい」
「メンタ強。」

こうしたらよかった!

「話はおもしろいが、音楽をながした方がよかった」

メンター

なぜか強すぎるメンタ(笑)が敵を倒す爽快感と、合成音声を使ってちゃんとしゃべらせているのがアニメーションっぽくて良かったですね!

No.3 十秒以内劇場?トイレの戦い

アニメーション作品自体は10秒ではありませんが、子どもにありがちな「10秒バトル」をトイレの争いに組み込んだ作品です。

ここがよかった!

「人のうごきがすごい!」
「ふつうにおもしろい」
「セリフとかアクションが本物のマンガみたいで、すごいおもしろい!」
「起承転結があってよかった」
「トイレのために2人が戦ったり、玉がしゃべる発想がすごい」
「おならする所がおもしろすぎ!!!!」
「トイレの取り合いっていうだけでここまでやるか?とは思ったけど最後がおもしろかった」

こうしたらよかった!

「流れがはやすぎて、わかりにくかった」

メンター

「どっちが先にトイレに入るか?」という永遠のテーマをバトルに持って行きつつも、予想外の展開にもっていくところが先が読めなくておもしろいですね!
BGMもいろいろ考えて入れてありました。

No.4 QUIZ SWORDクエスト2

前回のコンテストで2位だった作品の続編(つまりゲーム)なのですが、Oキーを押すとオープニングアニメーションが見られるという仕様なので、そこを評価対象としてもらいました。
ちなみにクイズ自体は難しすぎるという評価が多かったです笑。

キーボード操作が必要なので、オープニングを自動再生するスマホ版を用意しました(こちらから)

ここがよかった!

「動画のテクニックがじょうず」
「オープニングだけでもおもしろい」
「ゲームとアニメーションという2つのものが作られていておもしろかった」
「メロディがよかった」
「本当のゲームに出てきそうなオープニング」
「電話をもっているのがおもしろい」
「なぞなぞも作るなんてすごーい」

こうしたらよかった!

「クイズの方がおもしろかった」

メンター

エピソードゼロ的なオープニングアニメーションでしたね。長くはありませんが、ちょっとしたコメディ感もありサラッと楽しめました!
それにしても結局、そのキャラ出てこなくない??

No.5 跳び箱だんだん Jumping box gradually

スクラッチのデフォルトキャラを使いつつ、学校のいろんな場所に場面がどんどん展開していく工夫が見られる意欲作です。

ここがよかった!

「登場するキャラの一言一言がすごいおもしろい!」
「効果音もあってよかった」
「小学生だから同じことがあってわかる」
「先生、なぜ魔女みたいなのwww」
「グルグルまきになるところがすごい」
「薬を使ってどうなったのかが気になる」

こうしたらよかった!

「ふたりとも同じ顔だから、変えた方がよかった」

メンター

(保健の先生なの!?というのはおいといて)、ちゃんとしたストーリー展開が作られていて、「続きが気になる!」というのはショートアニメあるあるなので、そういう意味でもいい〆かたでした!
なにげに細かい特殊効果をうまく使っているのもよいですね。

No.6 ジョンVSスティーブ

ジョンとスティーブが戦う作品ですが、「なんでそもそもジョンとスティーブなの?」など、コメディ要素が強い作品となっております。

ここがよかった!

「最後の涙を流している人とたおれている人がいるのがおもしろい」
「頭がおかしくておもしろい」
「タマにタマが当たるところが楽しかった」
「『ジョンが気付いたときには、もうおそい』というのが笑えてきた」
「動画と音楽が合っていていい」
「音楽の『ヘイ』がおもしろすぎる!!」
「単純だがおもしろい」

こうしたらよかった!

「自分が殺したのに泣いてるってどうなん」

メンター

バトル作品なのに、ツッコミどころが多くて楽しい作品になっていましたね!
玉が当たったシーンはまるで「時が止まったかのよう」な演出で、その辺はアニメみたいでした。

No.7 奇跡

目の前にあるリンゴを争う、ネコとハリネズミのもとに、ある「客」がやってきて・・・!?見逃せない展開のある作品です。

ここがよかった!

「なんかすごいほほえましかった😊」
「犬をボールで退治してリンゴが落ちてくるところがおもしろい」
「とちゅうから入って来た犬がおもしろい」
「奇跡だなと思った」
「横取りはよくないし、痛い目をみるなと思った」
「2つに増えたからよかったw」
「ダイヤを見つけるというミニゲームもあって、いい」

こうしたらよかった!

「バトルのように見えてバトルじゃないのがざんねん」

メンター

争いから始まったふたりが、協力して敵を追いはらい、その結果として「奇跡」が起きるという、短い時間でしっかりとした起承転結ストーリーができていましたね!

No.8 朝ご飯

朝ご飯という何気ない日常を、着ぐるみを着たかわいいひよこたちを通じて独自の目線で描いた作品です。

ここがよかった!

「キャラクターがかわいい」
「とにかくかわいい」
「ひよこが料理できるのすごい」
「なんか動いててかわいい」
「ひよこやシマエナガがかわいくて、あたたかい気持ちになれる」
「すごくあたたかい気持ちになったよ」
「ほのぼのした。食パンにダイブして大変そうだなと思った」

こうしたらよかった!

「シマエナガはなんだったん?」

メンター

「かわいい」という評価が圧倒的!
かわいいフリー素材の特徴を活かしつつ、ストーリー自体も「かわいい」展開で、作品とマッチしています。とにかく「かわいい」は正義ですね!

No.9 ひよことドラゴン

なんと3部作の大作です!
(全部で4分ほどで、ストーリーも繋がっているので一つの作品として評価してもらいました)

ここがよかった!

「おもしろい」
「とてもよかった」
「ストーリー感があっていい!」
「三部作も作るなんて、とってもすごいね!!」
「ドラゴンに勝ったのがすごい」
「ドラゴンがだんだん進化しているのがいい!」
「ひよこも、最初からくらべるとだいぶ変わってる!👍」
「物語が長くて、ストーリーがちゃんとわかった」

こうしたらよかった!

「ドラゴン城のドラゴンが最初より弱い」

メンター

それぞれがちゃんとストーリーとして成立しており、主人公の成長もふくめて王道なストーリーに、武器や防具がボロボロになったり、表情が変わったりと細かい表現がよくできていました!

No.10 みんななかよし

果物たちが仲良くしているところに、天敵であるウサギが現れたとき、彼らはどうする!?というお話です。

はじめにスペースキーを押す必要があります(が、自動再生のホ版を用意しました)。

ここがよかった!

「くだものがしゃべるのがおもしろい」
「それぞれのキャラクターの名前がかわいい💗」
「題名のとおり、みんな仲良しになったなと思った」
「うさぎがみんなを食べようとしておもしろい」
「みんなやさしい」
「なかよしだね」

こうしたらよかった!

「うごきがあったら、もっとおもしろいと思う」
「全部いっしょに言葉を読めない」

メンター

初エントリーですが、タイトル通りの結末におちつく、いいストーリーでした!
時間がなかったのであれですが、セリフに時間差をつけられたらもっとよかったですね!

No.11 おたくの子

人気アニメ『推しの子』のパロディ感を出すタイトルやサムネイルを見せつつ、まったく異なるストーリーに。でも、ある意味『推しの子』ばりのドロドロ展開!?

最初にスペースキーを押す必要があります!(スマホ版はこちらに用意しました)

ここがよかった!

「ちゃんとお話になっていてとてもすごい」
「アニメーションがおもしろくて上手」
「絵がかわいい!」
「つづきが気になった」
「ツッコミの人がおもしろい」
「人間リアル」

こうしたらよかった!

「切りかわりも早くて、内容もよくわからない」

メンター

アバターメーカー「CHARAT」で作ったいろいろなキャラクターを登場させて、女子っぽい世界観をリアルかつコミカルに表現していますね!
「さっぱりわからない」という男子の声もありましたが笑

結果発表!

個性豊かなさまざまな作品が集まり、みんなそれぞれにいいところがありました。

が、一応コンテストなので「優秀賞」を2名「最優秀賞」を1名、純粋に得点の平均点(最高5.0)から選ばせていただきました。

メンター

それでは行ってみましょう!
(今回はプログラム作ってないです、スミマセン)

優秀賞(2名)

優秀賞は、まさかの同点だった、次の2作品でした!

No.5 跳び箱だんだん Jumping box gradually

No.6 ジョンVSスティーブ

おめでとうございます!!

最優秀賞(1名)

そして、はえある最優秀作品は・・・

No.9 ひよことドラゴン

3部作の『ひよことドラゴン』でした!

それぞれ一つ一つの話として一区切りついていて、ひよこの成長や、敵の進化など、ストーリーを追うごとに変化が見られるだけでなく、それにあわせてキャラクターのデザインなども変えているところが、ストーリーのあるアニメーションとして完成度が高く、評価されていました。

個人的には、逃げてウソついて、痛い目見たひよこが、ちゃんとそこに反省して、強くなって帰ってきたところが、オジサンとしてはウルッとくるところですね。

色んな人がいろんな見方が出来る作品が「いい作品」なので、それにふさわしい最優秀賞でした。おめでとうございました!!

総評

正直、「ただ動いているだけ」の、もう少しストーリー性のないアニメーションが多いかなと思っていましたが、なんのなんの、みんなそれぞれに、短い時間の中にストーリーを考えて、それをアニメーションで再現していたのは、素直に驚きました。

また、もっと殺伐な作品が多いかなとも想像していましたが、なんのなんの、やさしい世界観の作品が多くて、寺子屋の子たちの「やさしい人間性」が見えてホッとしています。

フリー素材をうまく使っていた人もいましたが、ある人はキャラクターで、ある人はセリフで、ある人はストーリーで、それぞれオリジナリティを出していて、そういう点でも、いろんな作品が出来て非常に良かったですね。

すでに次回のコンテストは始まっておりますので、この経験を次ぎに活かし、また、今回エントリーしてない人も、ぜひぜひ「自分らしい作品」作りにチャレンジしてみてほしいですね。

少しずつ取り組んでいる人もいますが、あっという間にしめ切り(11月しめ切り)は来ますよ!

メンター

各個人別の評価シートはまた個別に配りますね!

  • この記事を書いた人

メンター 田中聖斗

名古屋市守山区で地域の学び舎『鳥羽見寺子屋』を主宰。塾に行けない・行きたくない子の学習指導や、子どもたちの学びを促す特別授業をやっています。子どもたちに寄りそうことを重視し、どんな子でも受け入れています。作家・企画屋・家庭教育アドバイザー・教材開発者です。花粉症の舌禍免疫中のため、現在は年中メガネです。

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