寺子屋でプログラミング教室を始めてはや1年半が経とうとしていますが、勉強も見ている立場からすると、プログラミングを学ぶことは勉強のプラスになるな、と感じることが多々あります。
寺子屋が採用しているScratchでは、パソコンの画面上でブロックを並べたり数字などを入れたりするだけで、小学1年生でもプログラミングの技術(多くの中3がつまずく「if文」による条件分岐のプログラムとか)やローマ字入力などのパソコン操作を学んだり、論理的な思考を自然に身につけることができます(さすがに「理解」とまでは行きませんが)。
また、プログラミングでは、「小数」「角度」「x座標とy座標」 「マイナス」のような算数・数学に欠かせない概念を当たり前のように使うため、それらを体感的に学ぶこともできます。
中1数学で「マイナスの足し算の答えがマイナス」につまずく子も結構いますが、プログラミング経験があれば、キャラクターがマイナス方向にどんどん移動することなんだ、という風に小学生でも瞬時に理解することが可能です。
ほかにも、寺子屋のプログラミング教室はテキストに従ってやっていくのが基本ですが、「解説を読んで作業する」というのは、今後、特に中学以降はワークと呼ばれる問題集をやっていくうえで、必須のスキルです。
というのも、成績ののびない子はたいてい、解説を読まずにやっているためです。
わからないのに自分なりにやって結果が出ず、「もうイヤ」となるのです。
もちろん中にはテキストを読み飛ばしてやる子もいます。
しかし、そういうやり方だとプログラムもうまく動かないし、文章題なども読み間違えたりしがちに。
つまり、プログラミング学習も万能ではなく、自分で学び、考えるという習慣の会得抜きには成長しない、という面では本質的には同じ「学び」なんですね。
(本コラムは鳥羽見小学校で配布された、寺子屋通信の内容を再掲しております)