メンターのひとり言

春休みも終わりそうですが、大丈夫ですか?

春休みも折り返しをすぎ、新学期まで残り数日という段階になって来ましたが、お子さんは遊んでばかりではないでしょうか?

「子どもは遊ぶのが仕事」

まったくもってその通りで、遊びから多くのことを学ぶのも事実ですが、ふだんから遊びまくっているだけの子が、さらに遊びまくるのに拍車がかかるだけだと、要注意です!

今年はMOGU-teを引き継いだ関係で、例年以上に多忙であまり春休みに寺子屋ができませんでしたので、大変申し訳ないのですが、それだけに、

「子どもたちはちゃんと学び直しが出来ているか?」

と不安に苛まれております😅。

メンター

3月末に「eトレ体験会」として前の学年の単元を一部復習してもらいましたが、全然出来ていない子が結構いました…

 

日本の学校は、勉強ができていなくても進級させてくれる「学年主義」を採っています。

ですから、実際は全然理解していない教科・単元があっても、何か特別な課題を課してそれが出来たら「理解できたことにして」進む傾向があります。

メンター

海外でも学年主義を採っているところが多いですが、課程主義を組み込んで、子どもに応じて新学年に進んでも、個別に前学年の補習をするところもあります。

「出来なくても進級」は、皆にやさしい仕組みではありますが、こと個人別に見た場合はやさしくありません

というのも、その子にとっては「学び残し」があるにも関わらず、次の学年で「より発展した内容」を教えられるわけです。

メンター

小数の「位」のことがわからないのに、小数のわり算の筆算をやらされたり…

勉強がそこそこ出来る子(チャレンジの広告マンガに出てくる70点以上のテストで「全然出来なかった」といえる子)なら、それでもなんとかなります。

でも、そうじゃない子の場合は要注意です。

たとえばある単元を理解していない子が、次の学年で発展した内容になったときに対応できない、ということは多々あります。

これを教育業界では「積み残し」といい、これが多ければ多いほど、学年が進むにつれて、どんどんついていけなくなるようになります。

だから、授業に参加していても、理解はできていないので、成績も下がる悪循環になります。

特に算数・英語は「積み上げ」式で、AがわからなければBがわからないしCもわからない、というような構造になっていますので、だからこそキライになる子が多いわけですが、だからといって、子どもの気持ちに寄り添いすぎてやらせない、としてしまうと、ずっと出来ないままになってしまいがちです。

そういう意味で、塾でも個別指導塾では(全教科受講だと料金が高くなるので)数学や英語を優先的に受講させていますが、逆に言うと、早め早めに苦手をつぶしていくことの方が、積み残しが少なくなるので、そういった負担も減る、ということになります。

 

ですから、出来てないのに出来ないままでいいや、と済ませている子どもの気持ちは置いておき、寺子屋でも塾でも自宅でも何でもいいのですが、「やらせる」べきことをやらせなきゃいけないですよ、ということです。

なぜなら、そもそも「やるべき」ことをやってこなかったからこうなっているわけで、それなのにそれを放置してしまったら、もっとできなくなるわけですから。

傷は浅いうちに。

そういう意味で、お休み期間を利用しての「復習」、出来る子の場合は「予習」をしていくことが大事、ということですね。

遊びも大事ですが、遊びだけ、では一生生きてはいけないですからね。

  • この記事を書いた人

メンター 田中聖斗

名古屋市守山区で地域の学び舎『鳥羽見寺子屋』を主宰。塾に行けない・行きたくない子の学習指導や、子どもたちの学びを促す特別授業をやっています。子どもたちに寄りそうことを重視し、どんな子でも受け入れています。作家・企画屋・家庭教育アドバイザー・教材開発者です。花粉症の舌禍免疫中のため、現在は年中メガネです。

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