今年の夏、夏の生活がない寺子屋の子たちには「算数おさらいビンゴ」というものをやってもらいました。
夏休みまでの単元を復習するプリントリストをビンゴカード化しただけなのですが、これが想像以上に好評でした。子どもたちの方から「今日はここのプリントをやる!」と言ってくるようになりましたし、わかるまでくり返し復習して定着させたことで、「学校のテストでも100点がとれた!」という子もいました。
そもそも、勉強がわからないものがある状態をほうっておくとどうなるでしょう?
時がたてばたつほど、「ちょっとわからない」だけだったのものが、「まあまあわからない」「けっこうわからない」「だいぶわからない」「1ミリもわからない」……となってしまいます。そうなってから勉強し直そうとすると、時間もお金もかかります。
たとえばスポーツでも最初はうまくできないのが当たり前で、まずはやれるところから始め、できるまで練習することで、ちゃんとできるようになっていきますが、同じように、勉強もできないところからはじめるものです。
できることをやるのは「作業」で、「勉強」とは言いません。
実は、大人になっても仕事をしていると「勉強します」という言葉を使います。
それはどういう時かというと、自分が知らないことに出会った時です。
そしてそれを、克服(こくふく)するために努力することを「勉強する」と言います。
つまり、勉強は「できないからやらない」ではなく、「できないからやる」ものなんですね。
じゃぁできる子は? もっとできない勉強に挑戦(ちょうせん)して、「できる」をふやし続けているんですね。
(本コラムは鳥羽見小学校で配布された、寺子屋通信の内容を再掲しております)