学び舎コラム-出張版

移転してよかったこと 子どもが来やすい場所を求めて

寺子屋がMOGU-teの2階に移転して、まる1年が経ちました。

以前のコミセンでは基本6畳一間での利用だったので、パソコンを使う時などは特にギュウギュウな感じでやっておりましたが、現会場は意外と広くて20畳以上あるワンフロア(&1階の奥の部屋も英会話用で別に利用)。

席にもだいぶゆとりがあり、机も様々な場所に点在しているので、好きな席を選ぶことができます。

これが意外と好評で、「集中したいから」と離れた席に行く子もいれば、「仲のいい子の近くに座りたい!」という子もいて、1人だと勉強したくない! という子でも、周りにつられて勉強してくれます(その逆もあるので良し悪しですが…)。

勉強は自分が賢くなるためにするものなので、自分1人でできるようになるのが理想です。しかし、「勉(つと)める」ことを「強(し)いる」というのが勉強の本質です(親御さんもついつい「勉強しなさい」といいがちではないでしょうか?)。

すると子どもも、どうしても「やりたくない」という気持ちが出てくるものです。

ですから、寺子屋では理想よりも現実に寄り添い、子どもが自主的に学びを続けやすい環境を作ることを優先するようにしています。

借りている会場ではないので、世界地図を貼ったり地球儀を置いたりして、「日本ってどこ?」と子どもが興味を持つところから学びを広げることもあります。

あくまでも子どもが主体です。

そういう意味で鳥羽見寺子屋は、大人の都合に合わせた、子どもを管理する場所にはなっておりません。

だからこそ、子どもたちにとって居心地が良い環境(第3の居場所)となっているのでしょうし、改めて移転してよかったなと実感しているところでもあります。

とはいえ、放置しておくと遊び出すのも子どもです(変に広くなったのでなおさら)。

そこは日々、子どもたちとの闘いです(笑)。

(本コラムは鳥羽見小学校で配布された、寺子屋通信の内容を再掲しております)

  • この記事を書いた人

メンター 田中聖斗

名古屋市守山区で地域の学び舎『鳥羽見寺子屋』を主宰。塾に行けない・行きたくない子の学習指導や、子どもたちの学びを促す特別授業をやっています。子どもたちに寄りそうことを重視し、どんな子でも受け入れています。作家・企画屋・家庭教育アドバイザー・教材開発者です。花粉症の舌禍免疫中のため、現在は年中メガネです。

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