前回の続き、学悠出版さんのセミナー第二部は、公立高入試の話題。
愛知県の公立校入試の問題が今年度からマークシートになるのに合わせて、秋に実施した第4回の愛知全県模試もマークシートで実施されました。
そこで集まったデータを元に、実際の公立高入試はどうなるのか?
というお話と言うことで、初めは、データ見るだけで何かわかるのか疑問に思いながら参加したセミナーでしたが、参加して大正解でした。
そもそも公立入試の点数ってどんな感じ?
そもそも、愛知県の公立高校入試は、各教科22点満点×5教科の最高110点満点なわけですが、実際の平均点はもちろんそんなに高くはなく、12点くらいです。しかもこれは教科によってバラツキがあったんですよね。
令和4年入試 | A日程 | B日程 |
国語 | 13.8 | 14.9 |
数学 | 11.3 | 12.0 |
社会 | 12.7 | 13.7 |
理科 | 11.1 | 9.9 |
英語 | 12.1 | 12.1 |
見ていただくとわかるように、当然のことながら一番平均点が高いのは国語。
あとは記号問題の多い社会も平均点が高いですね。
逆に平均点が低いのは数学と理科です。
数学は記述だったので、少しの計算ミスもゆるされないし、解くのが大変な問題も多く、対策してないとかなり苦戦します。
理科は、計算問題のほか、長文の読み取り問題&選択肢多い問題のため、なかなか点数が伸びませんね。
マークシートでどう変わる?@全県模試の分析より
セミナーでは、科目ごとの記述問題の割合の分析から始まり、全県模試の第3回(夏)のデータと、マークシートになった第4回(秋)のデータを比較分析した上で、マークシート化による想定される変化のお話が聞けました。
とくに数学はこれまでほとんどが記述問題だったのがマークシートになるし、英語も半分くらいが記述式だったので、その辺の変化が顕著に表れていたようで、英語と数学は第3回から15点くらい平均点が上がっているとのこと(110点満点中なので22点満点換算だと3点くらい)。
数学は基礎的な問題はすべて4択になるようなので、計算ミスなどでの取りこぼしは減りますから、数学は確かに上がりやすいですよね。難しい問題も当たりを付けられるし。
英語は同様にスペルミスなどがなくなるのと、同じく選択肢が出ていれば当たりがつけられるので、その辺で点数が上がりやすいのでしょう。
とはいえ、実際にその「当たりを付ける」というのができる子でないと効果は若干薄そうで。
学悠出版さんの分析は、成績のグループ別に点数の変化がどう変わるかという分析もされていて、上位10%以内の層にはあまり影響がなく、数学の難しい問題が「当たりを付ける」ことができるので正答率が上がると。
ほかにも点数が上がりやすいのは上位60%以内までのグループは上がりやすいということでした。
たしかに前回の模試で大幅に点数が上がった子は、そういうところがありました。
特に時間が足りなくなる数学では,たとえば初めから答えが分数とわかっていたりすれば、そこに至る手順を導くことができるだけでもだいぶ違いますよね。おぼろげながらでも答えをイメージできるかどうか、そういったことが分かれ目になって来そうです。