白熱電球とLED電球の電気代の違いはよく知られていますが、その理由が「なんで?」と説明できますか?
昨日の鳥羽見寺子屋特別授業は、「エジソン電球を作ろう!」でしたが、それだけで終わらず、そもそも電球とは何なのか? 電球の歴史などとともに、最近なかなか目にしなくなってきた「白熱電球」と「LED電球」の違いを、熱の違いを体感してもらいながら学びました。
「電球を発明したのはエジソンではない」という説明に、「エーッ!!」となっていました笑
エネルギーと熱の関係は、現在は中学3年理科で学ぶ内容ではありますが、白熱電球は文字通り「熱」を持つ電球で、抵抗が熱を持って光っているという仕組み。
だから、電気のエネルギーの大部分は熱エネルギーとなり、いわば「おまけ」として光っているだけなんですね。
お店で揚げた天ぷらやポテトを電球で温めるのも、熱があるからですね
これを、文章で語られるよりも、実際に体感してもらった方がわかりやすいので、同じ明るさの白熱電球、蛍光灯型電球、LED電球の温度を体感してもらいながら、同じ電気でも、エネルギーの使い方によってずいぶん変わるということが体験出来る、という寸法です。
体験に勝る記憶の定着はないので、家にあった500Wランプも体験してもらいました。メッチャまぶしいし熱い……。
こういう経験があると、理科で「エネルギーの変換」の概念を聞いてもスムーズに入っていくのです。
実は省エネの代表格のLED照明ですが、電気エネルギーのおよそ40~50%くらいしか使っていないと言われています。
それでも、白熱電球は電気エネルギーの10%、蛍光灯は20%くらいしか、可視光(目に見える光)に変換できないわけですから、ずいぶんな進化なわけです。
白熱電球は、熱の他、紫外線や赤外線に変換してるんですね。だから、LED電球より虫が寄ってきやすいワケです。
とはいえ、水銀を使う蛍光灯、半導体を使うLED電球を子どもたちの手で再現するのはいささかムリがあるので、電球の基本、エジソン電球を作ってもらったわけですね。
他にも、電球の「フィラメント」の説明をする必要があるので、「何が電気を流すのか?」というのもクイズ形式でミニ実験しました。小3の2学期で習う内容なので、小3以下の子にはいい勉強になりました。
おかげで時間はカツカツでした・・・
配線を直に触ってヤケドみたいになってしまうというトラブルもありましたが、装置を持ち帰って「自宅で何度もやっています!」というメールもいただいたので、科学に興味を持ってもらえたことは本当によかったです。
こういう体験をした子たちが、いつか、電気の変換効率が限りなく100%になる「夢の電球」を作ってくれるかも?しれませんね。