メンターのひとり言

塾向けの「私立学校合同説明会」に行ってきました~受験生向け説明会は積極的に参加を!~

昨日の話で恐縮ですが、愛知県私塾協同組合が主催の、私立学校の合同説明会に行ってきました。

主に私立高校(と少し中学や国立高校)の学校関係者が来て、各部屋でセミナーをしたり個別相談をしたりする、塾向けの合同説明会です。今年で20回目を数えるそうで。

塾向けということで、高校の紹介だけでなく、昨年度の入試実績とか、合格ラインの成績はどれくらいかとか、結構「ぶっちゃけた」話をされる学校もあったりして、ここ、鳥羽見寺子屋みたいに細々とやっているところからすると、情報を得る貴重な機会。ですから、毎回参加しているんです。

とはいえ、いつもは寺子屋で見ている子が志望する高校のみの話を聞きに行くのですが、今回は朝から、「高校入試セミナー」というのがあるので、予約して行ってきたわけです。

にしても、9:20は早いし、全部参加したら昼休憩なしのノンストップ!!
(個別相談は14:10まで)

まぁ、寺子屋でも土曜は9:30からやっているので、別に凄く早いわけじゃないのですが、基本塾講師をする人って、一般の会社員と比較すると、仕事のコアタイムがどうしても16時~22時なんで、夜型の人が多い印象。

(求人とかでも「朝はゆっくり!」とかアピールしてますからね)

私も基本、仕事は夜中にするタイプなので、頑張って朝起きて、犬の散歩やら洗濯やらしてギリギリに行きましたが、「そこまで激混みではないだろう」と思ったら予想を覆し、凄い人の数!

っていうか後ろの方だと全然スクリーン見えません(同じ内容の資料があるのでよかったですが)。

保護者の方が頼りにする、「塾」の先生たちはこうやって情報収集をしているわけですよ。

まぁ、塾も一つの産業ですからね。

こういった業界セミナーがあるのはある意味当たり前と言えば当たり前ですが、テレビCMをバンバンするような大手塾とは異なり、小規模な塾もけっこうある業界ですから、こういう機会はハッキリ言って貴重でしょうね。

 

高校入試セミナーの中身は?

さて、高校入試セミナーの中身ですが、以前参加した「公立高入試改革の対策」セミナーではなく、全体的な「流れ」「傾向」という概況がメインでした。

あとは、私立高校の日程変更や公立高校の定員変更による組み合わせパターンのシミュレーションだとか、塾での進路指導の元になる情報を提供する内容でした。

詳しい話はたぶん、YouTubeで精力的に発信している井ノ塾の井ノ口先生がいたので、きっとアップするだろうなと思ったら、さっそくブログにその内容を上げていました。

私立学校合同説明会 高校入試セミナーに参加してきた ver1 | 「井ノ塾」

2022年10月25日(火)の朝早く塾の先生方が集まって、私立高校の説明会や公立高校入試の対策セミナーを受けてきました。 終わるのが14時過ぎで、ご飯食べられない、塾に遅れるなんてことが起こります。他の塾の先生どうしてるんだろう。 高校毎に

なので、セミナーの内容については、井ノ塾さんがまとめてくれるからいいかと。

(とにかく今、某通信教育会社さんの教材作りの仕事で多忙なのです・・・)

 

私立学校の「個性」をしっかりチェックしましょう!

あとの時間はひたすら、各学校ごとの全体説明会(セミナー)を聞いてきました。最前列で。

個人的な話ですが、私、セミナー好きなんですよね。

知らなかったことを知ることは純粋に楽しいですし、いろんな人や組織の考え方に触れるのは、本業にも活かされますし。

まぁ、そんな個人的な趣味はさておき、この、学校別セミナーは、本当にためになります。

というのも、私立って、学校によって雰囲気とか、考え方とか、文化とか全然違うんですよね。

公立と違って「理念」「建学精神」「経営方針」がぜんぜん違いますから、当たり前と言えば当たり前なんですけど、こうやって一気に見ていると、違いがもうアリアリと出ていて面白いです。

こういった学校紹介も、校長先生や教頭先生がするところもあれば、授業を受け持つ一先生がするところもあれば、営業に力を入れている学校だと「渉外担当」がやることもあります。ビジネス感ありますよね。

とうぜん、立場によって言うことも違いますが、この辺も学校の特色が見えて面白いですね。

たとえば某学校の担当の方が、創立百周年でマスコットキャラを作って、着ぐるみもグッズも、日本酒もワインも造った、インスタも始めた「良くも悪くもノリのいい学校」と言っちゃってましたし。いや、確かに大学もそういう人が多いよねと思ったり。

逆に、「ウチは学校内での文武両道ではなく、個人個人での文武両道を重視している」なんて所もあったり。

また、学力の高めの人気のある高校と、そうでない高校では、説明する内容も異なるのも面白いです。

塾の先生、とくにこういうセミナーに参加するような、学生バイトじゃない先生は、子どもたちの進路を決める重要な役割を担っていることが多いので、私立高校の担当者からすると、

「現状、こういう子が来ている」
「こういう子に来てほしい」
「こんな大学進学実績がある」

というアピールの場でもあります。

なんといっても学校も学生も「ミスマッチ」が一番不幸ですからね。

偏差値の高い高校は、できるだけ優秀な学生を送ってほしい。

かといって、愛知は公立志向がとても強いところなので、公立をけなすとか、他の学校をけなすとかはないですよ?

むしろ、アンケートを採ったら、公立はこんなところに受けた子がいました、と公立に落ちて一般で入る子でも、優秀な学生に来てほしいというのが見える高校も。

かといって、偏差値がそこまで高くない高校の場合は、現実的にどれくらいの「レベル」の子が来て、具体的な合格者の内申の水準などを教えてくれたりする高校もあったり、「ウチはここからここまでの内申の子がほしい」という高校もあったり・・・。

本当に色々です。

もちろん、Webサイトやパンフレットに載ってない情報も聞けるので有意義でした。

 

受験生向け説明会はぜひ積極的に活用しよう!

このように私立高校は、学校によって本当に毛色が違いますので、寺子屋でも進路の話をする際にそんな話をしたりします。

実際に説明会に参加してきたけど、「なんかちがう」と言ってくる子のその直感は、だいたい正しいので、「それはこういう考えの学校だからだよ」「こういうところからもそういうのがわかるよね」と、その理論的裏付けをこちらでしてあげると納得してくれます。そうやって、「ここは違う」と絞って行くことも大事です。

ですから、「説明会」には積極的に参加して、できれば色々な学校の説明会に参加して、「ここは我が子に合うな」とか「こんな風に違うんだ」とか「本当にここで大丈夫かな」という最終チェックをしつつ、個別相談で具体的な質問をしてみるのをオススメします

学校としては、受験してくれる子が多いことは悪いわけではないので、学校の方から受験生全体に向かって「内申はこれが水準です!」とはなかなか言えないと思いますが、個別で、「ウチの子はこれくらいなんです・・・」「過去問をやれば大丈夫でしょうか・・・」など、具体的な質問をすると、答えてくれる学校もありますからね。

とにかく、「偏差値」とか「学校のレベル」とかだけで選ばないようにしてほしいですね。

学校の授業についていけるかという指標にはなりますが、通うのは人間ですからね。数字だけで判断しないことです。

本当に全然違いますから。私立は特に。

「内申を一切見ない」という高校もあれば「5教科だけ見る」とか、「学科によって9教科見る」とか本当に色々あります。

ですから、とにかく、情報を取りに行くこと。

そして、それを踏まえた上で、お子さんにとってベストな選択が出来るとよい。

そんなことを感じたセミナーでした。

  • この記事を書いた人

メンター 田中聖斗

名古屋市守山区で地域の学び舎『鳥羽見寺子屋』を主宰。塾に行けない・行きたくない子の学習指導や、子どもたちの学びを促す特別授業をやっています。子どもたちに寄りそうことを重視し、どんな子でも受け入れています。作家・企画屋・家庭教育アドバイザー・教材開発者です。花粉症の舌禍免疫中のため、現在は年中メガネです。

-メンターのひとり言