【保護者必見】小学ぜんけん模試を受けるメリットは?中学受験に使える?中高一貫校は?

鳥羽見寺子屋では、中学生向けに「愛知全県模試」を実施していますが、「小学ぜんけん模試」も開催しています。

ここでは、あまり世間的に知られていない「小学ぜんけん模試」について紹介させていただきます。

メンター

「ウチの子、私立中なんて考えてないわ」という人ほど読んでください

小学ぜんけん模試とは?

「小学ぜんけん模試」は、愛知県下最大の参加者数*をほこる「愛知全県模試」を主催する愛知県高校入試問題研究会が、小学校4年生以上を対象とした、塾向けの小学生用模試です。

メンター

*愛知全県模試は、中学3年だと、愛知県のほぼ半数弱の子が参加します

そんな小学ぜんけん模試ですが、受ける必要はあるのでしょうか?

何を見る模試?

愛知全県模試(以下、全県模試)は、高校入試に直結するだけあって、公立入試ソックリの問題形式や難易度、膨大なデータを元にした細かい合格判定のほか、受験者の中での順位や偏差値など数値的に評価されたり、自分が間違えた問題がどれくらいの正答率だったかなど、高校受験にプラスになる材料もりだくさんの内容となっています。

参考【高校受験者必読】愛知全県模試への参加について(外部参加可能)

鳥羽見寺子屋では、愛知県下最大の受験者数をほこる、高校受験用の模試「愛知全県模試」を定期的に実施しています。 基本的には塾向けのサービスですが、「すべての子どもたちに平等な学びの機会を」という想いで活 ...

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かたや小学ぜんけん模試は、値段も半額くらいということだけあって、ずいぶんと簡易的なデータしか出ません。

模試というと基本的には、入試本番に向けた模擬試験、というのが本来の役割ですが、「小学ぜんけん模試」は、模試と言いつつ、実際の体裁は「実力テスト」です。

問題の内容も、学校で行われる学力テストみたいな形式で、志望校を書く欄もありません。

言ってしまえば、入試関係ない全県模試の簡易版みたいな感じで、受験という雰囲気はありません

そういう意味でも、「私立中学受験をしない子」向けの模試と言えます

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小学ぜんけん模試に「適性検査」を加えた、公立中高一貫チャレンジ模試は別ですが…

じゃぁ、一体何のためにやるのって、基本、

子どもが「こんな立ち位置なんだよ!」ということがわかるため、というのが一番かなと思います。

小学ぜんけん模試で立ち位置がわかる?

小学ぜんけん模試は、愛知全県模試のミニ版という感じで、模試の結果表の最初は、中学生向けの模試の結果表と似ています。

愛知全県模試(中学生用)
愛知全県模試HPより
小学ぜんけん模試(小学生用)

見ていただくとわかるように「得点」「偏差値」「順位」「平均点」など、似たような数字が出てますね。
(全県模試も以前は「最高点」がありましたが、満点ばかりだからか消えました笑)

小学生で「偏差値」をつけるのは良いのか悪いのかという問題もありますが、

「ちゃんと勉強している」「自分は出来ている」という我が子に現実を突きつけたい!という親御さんの想いからすると、あった方がわかりやすいですよね。

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模試のメリットは、どの辺の「立ち位置」かがわかるってのもありますからね

小学ぜんけん模試ならではの5段階評価

さらに小学ぜんけん模試の面白いところは全県模試にはない「5段階評価」という項目があるところですね。

この模試を受けるだけで、今の自分は中学に行ったらこんな通知表の点数をつけられるんだ!というのがイメージできるようになっているわけです。

もっとも、今の中学の通知表の評定(内申)は、定期テストだけの成績で判断されなくなってきつつあります。

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定期テストを減らしたり、定期テストがない中学もありますので...

ですから、テストだけで5段階評価するのもいかがなものかという気もしなくもないです。

ですが、小学生も高学年くらいになれば「オール5」とかの意味もわかりますし、中学の通知表が◎や△じゃなく、数字で評価されるということも知っていますので、5段階評価が現実の物としてイメージしやすいのはメリットでしょう。

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実際、小学校で自分は「できる」と思っていても、実は4だった、ということもあります

実力テストになると点数が下がる理由

小学校のテストは、ひと言で言えば、「がんばれば100点取れる」テストになっています。

ですが、中学のテストは違います。

基本的に「がんばっても100点取れない」テストになっています。

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もちろん100点取る子もいますが、全教科毎回、というのは難しいかと

これは、中学は意地悪だからとか、世間の厳しさを教えるためとか、そういうことではありませんよ?

そもそもテストの「目的」が違うためです。

小学校ではあくまでも「基礎の定着」を確認する(=テストする)のが目的です。

ですから、教えていないことをテストには出さない、つまり100点が取れないようなテストにはしないのです。

まして、小学校は単元ごとのテストしかしませんからね、記憶に残っている内はいい点がとれたりするものです。

だから、子どもたちは結構カン違いしちゃいやすいんですよね。

「学校のテストで良い点取れているから、デキる」と。

ですが、実力テストや中学の定期テストとなると、単元ごとに実施しないので範囲が広いし、いろいろな知識を組み合わせないと解けない問題も出てきます。

そのため、勉強が出来ると思われている子でも、単元ごとではない問題となっている、実力テストや、中学入試専門塾の入塾テストでボロボロになるのは、そういった理由です。

メンター

中学受験は、学校以上のことをやりますからね

「現実」に行ける高校がイメージしやすい

小学ぜんけん模試の面白いところはもう一つあって、「中学の志望校」は選べないのですが、自分の住んでる地域の公立高校(普通科限定)で、現状「行ける高校」がどの辺かというのを教えてくれる所でしょう。

※イメージ。あくまでも小学ぜんけん模試での偏差値で、高校入試の時の偏差値ではありません

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小学ぜんけん模試を受けるのは小学校で塾に行っている子ですから、偏差値は辛めに出ます

「子どもの可能性は無限大」とはいいつつ、それはあくまでもフルブーストできた場合の話であって、できなかったら「なり」で進むのが現実です。

その「なり」で行くと、★のマークの偏差値あたりの高校があなたのレベルに合った高校で、あと4教科で30点上げれば☆のマークの高校に行ける、という提案をしてくれるわけです。

小学生の夢を奪うようでアレなんですけど、同世代には中学受験する子もいるわけですから、いつまでも夢を見るだけで、夢に近づく努力をしていなかったらダメだよ、ということを客観的に教えてくれるわけですね。

メンター

千種や瑞陵などの人気の高校に行きたいと思っていても、現状と同じことをしていたら行けないよ、ということもわかります

もちろん、その後の努力次第でそれこそ進路選択の幅は広がるわけですが、そうしていくためにも、現状を知っておくことは悪いことではありません。

メンター

また、課題が明確に出ますので、中学に向けてしっかりと復習することも出来ます

小学ぜんけん模試をくわしく!

それでは、小学ぜんけん模試の詳細情報をまとめていきます。

小学ぜんけん模試の受験教科は? 料金は?

受験科目

教科は、受験する塾によりますが、

小4
  • 国語・算数(2教科)
小5・6
  • 国語・算数(2教科)
  • 国語・算数・理科・社会(4教科)
  • 国語・算数・英語(3教科)
  • 国語・算数・理科・社会・英語(5教科)

となっています。いずれの教科も30分です。

受験料

受験料は指定されていて、2教科でも4教科でも税込2,200円です。謎です。

メンター

それでも愛知全県模試の半額くらいですね

英語がある場合は3教科でも5教科でも3,100円となります。

英語は教科書の内容で、リスニング6割、リーディングとライティングがそれぞれ2割の配点です(リスニングは15分程度)。

なお、英語に関しては、中学のように「3教科」「5教科」として合算しては出さないとのことです。

メンター

ちなみに鳥羽見寺子屋では、英語の受験ニーズがないのとリスニングCDなど買わされて大赤字になるので、英語ナシで小5・6の4教科で実施しています

中高一貫チャレンジ模試

愛知県中高一貫チャレンジ模試とは?

ちなみに2025年度に開講する公立中高一貫校向けの「中高一貫チャレンジ模試」は、上記の4教科に「適性検査(45分)」をプラス実施し、税込5,500円となります。

メンター

公立中高一貫校は「入試」とは言わず、授業についてこられる適性があるかをチェックする、「適性検査」といいます。

適性検査は基本的には思考力を問う問題が多く、教科をまたぐものもあります。

メンター

算数と理科を合わせた問題とかです

小学ぜんけん模試では、基礎学力をチェックした上で、この適性検査をイメージした問題を追加してやる、ということですね。

中高一貫チャレンジ模試を受けるメリット

小学ぜんけん模試は中学入試の想定をしていませんが、中高一貫チャレンジ模試は、志望する公立中高一貫校を選べて、ライバルがどれくらいいるか? ということを分析してくれます。

↓は中高一貫チャレンジ模試の成績表の一部(見本)ですが、志望校「明和中学」に対して、同じ志望校の子たちとの成績比較が行われています。

同じ志望校内の平均点・偏差値のほか、志願者数とその中での順位が出て、自分の状態と比較できます
メンター

あくまでも模試を受けた子の中で、ということなので、実際はもっと厳しいということも想定しないといけません

同じ志望校内で、どの位置につけているかを表す度数分布
メンター

どの得点帯にいて、上にどれくらいいるかがわかります。

ちなみに「度数分布」は今の子どもたちは算数や数学で習うので、子どもたちの方がわかるかも?

中高一貫チャレンジ模試の注意点

なお、愛知県高校入試問題研究会が主宰する公立中高一貫チャレンジ模試は、小学ぜんけん模試に適性検査をプラスして実施します。

しかし、実際の公立中高一貫の適性検査は、各教科ごとの問題というものはなく、この適性検査のみでの判断となるので、試験形式が中高一貫の適性検査とは若干異なる形になります。

ですので、本番形式とはちょっと違う結果になるかもですが、それでも自分の学力がどの程度なのか、適性検査がどれくらい解けるのかというチェックは出来ます。

メンター

その点、公中検模試さんの方がより現実に近いかなと

それに、2023年12月に問題のサンプルが発表されるので、来年度からは、完全に仕様を合わせてくる可能性もあります。

試験範囲は? 問題は?

試験範囲

試験範囲は、「つるかめ算」など、学校でやらない問題が出る私立中学受験とは異なり、これまで教科書で習った内容です。

教科書の習った範囲ということですが、学校によって進捗は違うので、要確認ですね。

全県模試と違って専用ページがないので、塾でご確認ください。

試験問題

試験問題自体は、あくまで受験用ではないため、公立校入試にソックリな全県模試とは違って、どちらかというと「学力テスト」っぽい内容になります。

見ていただくとわかりやすいですね。

あまり公開されていない情報なので、見せるのもどうかと思いましたが、「らしさ」がわかりやすいので、とりあえず算数の図形問題だけ見てもらいましょう。

2023年度第2回 小学ぜんけん模試 小6算数より

どうですか?

学校の算数では絶対に見ない問題ですよね?

直径や円周の理解は当然のこととして、円周の本質を理解して、問題文の内容を正確に読み取ってイメージし、答えを導き出す能力が必要とされるわけです。

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大人だとわかる人が多いですが、小学生だと難しく感じる子もいます

つまり、本当の意味で「理解」してないと解けない問題になっているんですね。

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公式丸暗記や、とりあえず出てきた数字を適当に計算するだけじゃダメなやつです

他の教科もおおむねこんな感じです。

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もちろん、基礎的な計算問題もありますよ

ただの「知識の確認」に留まらず、それを応用して解かなければならない問題が多くなっています。

しかも時間はどの教科もたったの30分しかありません。
(適性検査は45分)

ですから、考えている時間もそんなにないため、良くも悪くも「フツー」の小学生だと、学校のテストのような成績を残すことは困難です。

中学以降で「それなりの成績」を取りたいなら、こういった問題ができるようになっておくと後々楽です

メンター

大学共通テストも高校入試も、はては中学受験も同じような問題傾向があるからですね

いつ・どこで受験できるの?

実施タイミング

小学ぜんけん模試は、春・夏・冬の年3回実施されています。

メンター

「愛知全県模試」の第1回、第3回、第6回と同じ日程です

実施会場

開催会場は、全県模試を実施している塾の内、さらに小学ぜんけん模試を実施している塾のみです。

メンター

鳥羽見寺子屋も希望者があれば実施しています

塾に行っている方で受験されたいという方は、塾にご相談を。

塾に行っていない方は、お近くの外部受験受け入れ可能な塾にご相談くださいませ。

とはいえ、これまで説明してきたように、小学ぜんけん模試は、何のための模試かわかりにくいので、実施していいない塾も少なくありません。

メンター

塾内の学力テストでいいじゃん、ともできますしね

また、保護者の方でも、公立中学に進学する予定の場合は「小学生の内から、そこまでするのも・・・」と考える方が多いですからね。

なので、塾に行ってないけど力試しがしたい、という人の方が向いてるのかな、と思って寺子屋でも、普段通ってない子を対象にしてやっています。

結局、受ける意味ある?

今の(とくに公立)入試の傾向として、単純に暗記すれば解けるというような問題はほぼなく、「思考力・判断力・主体性」を問う内容になってきている割に、学校教育そのものは大きく変わらず、結局、「習い事」以外の「教育」に投資をした家庭の子の方が有利になっている現実があります。

そうなるとどうなるか?

とくに、小学校のうちの学習内容が定着していない子の場合、中学のレベルについて行けない、ということが起こるのです。

メンター

逆に、勉強が苦手な子が集まる私立高校は、昔ながらの基礎問題&暗記系の入試問題が多いです

なんとか平均点に近ければいい、というのならそれでもいいのですが、平均点以上を、と目指すのであれば、小学生で学ぶ基礎的なものは、小学校の内に完全に定着させておきたいです。

というのも、高校で教えていた内容が中学に下りてきたり、今の中学の勉強は難しくなっていますし、学校教育のあり方も昔と違います。

親御さん世代の通知表は「相対評価」といって、クラスの中でどの位置かという評価のされ方をしていましたが、今は「絶対評価」といって、「基準」に対してどれだけ達しているかを見るような評価になりました。

そうなると、子どもに合わせるのではなく基準に合わせた教育をするワケですから、学力が高くない子はずっと伸びないままになりやすい。

メンター

なので、子どもの努力が報われない、というケースがよく起こります

そんなわけで、小学校で身につけるべき基礎学力は、小学校の内に定着させておくのがベストです。

そういう意味で、通知表で「◎が何個だった」「△が何個だった」というだけで終わらず、実際に中学に入ってしっかり勉強について行くためには、何が必要なのか、というのが明確に出る、という点では受ける価値があると思います。

メンター

文字通り腕試しですね

学校での学力テストは成績に直結しないので、真剣に考えない子が多いですが、小学ぜんけん模試の場合は、偏差値とか順位とか行ける高校とか、生々しい現実と直面せざるを得ないので、そういう意味では、受ける価値はあると思います。

メンター

バリバリ勉強している子でない場合は、そんな毎回参加するほどでもないですけどね。

鳥羽見寺子屋での参加について

鳥羽見寺子屋は、名古屋市守山区、新守山エリアの鳥羽見コミュニティーセンターを借りて実施している学習支援です。

小学ぜんけん模試も、愛知全県模試と同じくコミュニティセンターの会場(基本、会議室)を借りて実施します。

模試受験の流れ

寺子屋では下記のような手順で実施します。

  1. 模試申し込みフォームから申し込み
    (自動返信があれば申し込み完了)
  2. 当日、受験料をお支払い
    ※2,200円+施設利用料200円。「中高一貫」の場合は5,500+200円。
    ※結果の郵送希望の場合は+370円
  3. 試験を実施
  4. 試験終了時に解答解説を配布
  5. 後日、成績表のお渡し(約1ヶ月後)
    ※郵送希望の方はレターパックでの郵送
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ご不明点あれば遠慮なくお問い合わせください

現在受付中の模試

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